【校長室】令和7年度入学式を終えて

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 令和7年4月11日、令和7年度の入学式を滞りなく挙行いたしました。
 桜の花がまだその姿をとどめる吉備高原の地で、ご家族の皆さま、来賓の方々のご臨席のもと、新入生たちを心より歓迎いたしました。
 全寮制という環境に一歩踏み出した新入生たちの表情には、不安と期待が入り混じりながらも、これから始まる3年間への覚悟が感じられました。
 この日を迎えるにあたり、ご家庭で支えてこられた皆さま、そして関係の皆さまに改めて感謝申し上げます。
 以下に、当日の式辞を掲載いたします。新入生に贈った言葉が、在校生や卒業生、そして地域の皆さまにも届くことを願っております。

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 式辞に先立ちまして、このたび、ミャンマー・タイを中心に発生した地震、および今治・岡山地域での山火事により、被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。被害に遭われた方々が、一日でも早く、平穏な日々を取り戻されますよう、心からお祈り申し上げます。このような困難な状況においても、支え合い、助け合うことの大切さを、改めて感じており、ともに歩んでいく力を信じております。その思いを胸に、今日のこの日を迎えられることに、感謝の気持ちを抱いております。
 柔らかな日差しが大地を温め、春の息吹が感じられるこの吉備高原では、昨日の雨にもかかわらず、桜の花びらがまだ残り、今も美しく咲き誇っています。木々の芽吹きが鮮やかに広がり始めた、この地ならではの光景が広がっています。朝晩の冷え込みも少しずつ和らぎ、温かな空気を感じる、この素晴らしい日に、皆さんと共に、吉備高原学園高等学校 令和7年度入学式を挙行し、新入生のご入学をお祝いできることを心から嬉しく思います。
 また、ご多用の中、あたたかいご臨席を賜りました来賓の皆様、心より感謝申し上げます。皆様のご支援とご協力があってこそ、本校の発展があり、そして新入生がこの場で新たな一歩を踏み出すことができることに、深い感謝の気持ちを抱いております。
 ただいま入学を許可いたしました71名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんを心から歓迎いたします。きょうまでお子様を、慈しみ、共に歩んでこられましたご家族の皆様方にも、心からお祝い申し上げます。
 本校はご承知のように、地元自治体をはじめ、地域や民間の協力を得て、岡山県が施設整備を行い、岡山県と民間とで構成する学校法人が運営する、全国初の『公私協力方式』の全日制普通科高等学校です。
 本校の建学の理念は『全寮制による全人教育とコース制による個性尊重教育』により、『自主・創造・友情』の精神を養い、『豊かでたくましくくじけない心』の育成を目指しており、生徒と教員が寝食を共にし、互いに教え合い学び合い、共に協調して成長していく『教学相長』の場として、本校の教育への思いが込められています。
 これから親元を離れての寮生活は、いろいろ不安や心配もあると思います。寂しかったり、辛かったり、泣きたい時もあるでしょう。しかし皆さんは、自分自身のために一歩を踏み出し、頑張ろうと、全国からこの吉備の家に集まりました。ここでは、一つ屋根の下で同じ釜の飯を食べることで、他人のことや自分自身のことがよくわかり、人と関わることの大切さを学ぶことができます。また規則正しい生活習慣を身につける絶好の機会でもあり、高校3年間という貴重な時期に身につけた能力は、一生の宝になることでしょう。 さあ、これからが始まりです。力強く歩みだしましょう。
 さて、これからの高校生活には、きっと楽しいことも多くありますが、必ずしも平坦ではないかもしれません。しかし、どんなに困難な状況でも、「前を向いて進み続けること」の大切さを、曲の歌詞でお伝えしたいと思います。
(曲が流れる_「負けないで(作品コード:016-6420-4)」)
おなじみのZARDの「負けないで」という曲の一部です。お聞きいただいた部分には、困難に立ち向かう勇気と希望が込められています。特に「負けないで、もう少し、最後まで走り抜けて」というフレーズは、まさに今、皆さんが歩み始めた新しい道にぴったりの言葉です。高校生活では、勉強や部活動、友人関係など、さまざまな挑戦が待っています。その中で、失敗や挫折を感じることもあるかもしれませんが、そんな時こそ、このフレーズを思い出してください。そして、途中で環境を変えず、ここを人生の土台と定め、困難に立ち向かいながら、確かな力をつけて、必ずこの学校を卒業してください。3年後、笑顔やうれし涙で、振り返ることができる日が来ることを信じて、前進し続けてください。
 次の「どんなに離れてても、心はそばにいるわ」というフレーズも、皆さんにとって、非常に大切なメッセージです。全寮制での生活は、親元や地元の親しい友人など、大切な人たちとの物理的な距離は遠くなりますが、その分、教職員や仲間たちと共に過ごす時間が、皆さんを支え励まし合う、大切な絆を築いていきます。皆さんの大切な人
たちは遠くからいつも見守り、応援してくれています。心の中で常に繋がっていることを感じてください。
 最後の「追いかけて はるかな夢を」というフレーズには、皆さんがこれから追い求めるべき、大きな夢に向かって進む、力強いメッセージです。夢を追い続けることで、必ず目標に近づくことができるはずです。皆さん一人ひとりが、前を向いて進んでいくことを心から願い、私たち教職員は、しっかりと支え続けることをお約束いたします。
 最後になりましたが、ご家族の皆様、お子様たちが新しい学校で自分の道を見つけ、しっかりと自分の足で歩み始める姿に、きっと感動を覚えられていることと思います。教職員も、同じ気持ちでこの時を迎えています。
現代では、学校教育も多様化しており、通信制をはじめとする、さまざまな選択肢がある中で、お子様たちは、全寮制の学び舎に身を置く道を選ばれました。それは勇気を持った決断であり、その決断を支えてくださった、ご家族の皆様に、深い敬意を表します。
 全寮制で、自己成長を求め、他者と共に過ごしながら学び合う、ほかではできない、貴重な経験を積むことのできるこの道をお子様たちが選ばれたことに、われわれ教職員も、ご家族の皆様と共に、「負けないで」と心から応援していきたいと思います。
 先般の法改正により、3年後の卒業時には、成人としてさまざまな責任を果たす時が訪れます。選挙権を持つことだけでなく、新成人としての責任を自覚し、一人で人生を切り開く覚悟が求められます。これからは、自分の頭でしっかり考え、判断し、行動する力を養い、大人として成長していくことを心から願っています。
 今後は、波風から守ろうとするのではなく、波風に立ち向かいながら失敗を恐れずに進む力をつけていけるよう、温かく見守っていただきたいと思います。試練を乗り越えた先で、人の弱さや痛みに気づき、やがて人を愛することのできる強さを身につけていくことでしょう。どうか過保護・過干渉にならず、適切な距離で支えていただければと思います。もし、お子様の生活や学校での様子に不安なことがあれば、どうぞ遠慮なく、担任にご相談いただければと思います。
 本校教育への、ご理解とご協力をお願い申し上げ、これからの学校生活が、素晴らしいものとなることを、心より願い、本日のお祝いの言葉とさせていただきます。
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【校長室】第32回 卒業証書授与式にて

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しばらく【校長室】ブログ更新できなくて、もう3月になってしまいました。学校の状況は、広報室その他からのお知らせで、十分にわかっていただいていると思います。

先日の第32回卒業証書授与式では、卒業証書授与と式辞を述べさせていただきました。今回の式辞には、私が個人的に尊敬する加計 勉 加計学園名誉理事長のことをお話させていただきました。自分で言うのもなんですが、よかったなぁと感じています。私のPCの前には、加計先生の大きな写真があり、原稿の作成で行き詰った時、写真の加計先生がふと目に入り、それからどんどん進んでいきました。
少し長いですが、式辞の原稿を記載します。
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式辞
弥生三月、春の訪れを感じる季節、92名の卒業生が巣立ちの日を迎えました。本日、この晴れの日に、多くの来賓の皆様、ご家族の皆様、そして在校生が共に集い、第三十二回卒業証書授与式が挙行されますことを、心より嬉しく思います。
卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
三年前、皆さんはそれぞれの思いを胸に、親元を離れ、寮生活を始めました。不安と期待が入り混じる中での新生活だったことでしょう。寂しさに涙を流した夜もあったかもしれません。しかし、全寮制の環境で共に学び、励まし合いながら乗り越えてきた日々は、皆さんにとってかけがえのない財産となったはずです。
マハトマ・ガンジーはこう言いました。
「あなたが、この世界に望む変化に、あなた自身がなりなさい。」
皆さんも、この学校生活の中で自分と向き合い、悩み、時には孤独を感じながらも、新たな一歩を踏み出してきました。その積み重ねが、皆さん自身の成長へとつながり、「変化」の一部となったのです。
本校では、学業だけでなく、人間関係や自己との向き合い方、社会で生きる力を身につけることを大切にしてきました。その過程で得た自信と強さは、これからの人生の大きな支えとなるでしょう。
これから先、思いがけない困難に直面することもあるかもしれません。しかし、そんな時こそ、この学校で培った力を思い出してください。仲間と支え合うことの大切さ、自分自身を信じる力、困難を乗り越える勇気。それらは、皆さんの未来を照らす光となるはずです。
ご家族・ご関係者の皆様、誕生の日から早18年、お子様がこの日を迎えられたことに、感慨もひとしおのことと存じます。本日卒業を迎えた皆さんは、先般の民法改正により、法律上も成年として社会に旅立ちます。大人として求められるものは多々ありますが、特に重要なのは「自ら考え、判断し、責任を持つこと」ではないでしょうか。お子様は立派に成長されました。その成長と門出を、心よりお祝い申し上げます。
さて、卒業生の皆さんに、これからの人生を生き抜くための言葉を贈ります。
それは、「プライドではなく、誇りを持って生きる」ということです。どちらも辞書では同じ意味として載っていて、日本語と英語の違いだと思われがちですが、少しニュアンスが違います。
「プライド」とは、他者との比較から生まれる優越感です。スポーツや競争の場では、それが励みとなることもあります。しかし、「プライド」を保ち続けるには、常に他者と競い続けなければなりません。
一方で、「誇り」は自分自身の努力の積み重ねから生まれるものです。他人との比較ではなく、自分がどれだけ努力し、成長したかを実感することで生まれます。
マイケル・ジョーダンは、こう言いました。
「私は勝つことが大好きだ。しかし、それ以上に、自分がどれだけ努力してきたか、自分の限界をどれだけ超えてきたかに誇りを感じる。」
ジョーダンは、単なる天才ではなく、尋常ではない努力を積み重ねた選手でした。彼は高校時代、一度バスケットボール部のレギュラーメンバーから外されたことがあります。しかし、彼はそこで諦めず、毎朝早く起きてシュート練習を続けました。大学時代も、プロに入ってからも、彼は常に自分の限界を押し広げることに情熱を注ぎました。
彼はまた、「失敗を恐れるな。私はキャリアの中で9000本以上のシュートを外し、300回以上試合に負けた。そして、ウィニングショットを任されながらも26回外した。それでも私は挑戦し続けたからこそ、成功を手にすることができたのだ。」とも語っています。
ジョーダンの「誇り」は、単なる勝利ではなく、その過程にありました。彼は他者と競うのではなく、自らの努力に誇りを持ち、常に最高の自分を目指し続けたのです。
皆さんも、これからの人生で、自分の努力を誇れるような生き方をしてください。他者と比較するのではなく、自分がどれだけ成長したかに目を向け、自らの限界を押し広げる挑戦を続けてください。その積み重ねが、皆さんの誇りとなり、未来を切り開く力となるはずです。
ここで、曲を聞いてください。
これはEXILEの「道」という曲の一部ですが、この3年間の思い出を胸に、皆さんはそれぞれの「道」を歩み始めます。道にはさまざまな形があり、それは夢へと続く道であり、困難に立ち向かう道でもあります。時には険しく先が見えないこともあるでしょうが、その道を歩むことで、皆さんはより強く成長していくのです。この曲は、そんな人生の歩みを象徴しています。
本校の設立と運営に深くかかわり、初代学園長の加計 勉 加計学園名誉理事長も、「道」という言葉を残しています。彼は「道とは、自ら切り開き、歩み続けるものだ」と語り、自らも教育の道を切り開くとともに、生徒たちに挑戦し続ける大切さを説きました。
人生の道は、決して誰かが用意してくれるものではありません。皆さんも、この先どんな道を歩むとしても、自分自身でその道を切り開き、進んでいってほしいと思います。この学校で培った友情や努力、そして乗り越えた困難が、皆さんのこれからの人生を支えてくれることでしょう。
卒業は終わりではなく、新たな道の始まりです。この瞬間を大切にし、それぞれの夢に向かって一歩ずつ進んでください。
最後に、もう一度お伝えします。
「プライドではなく、誇りを持って生きる」
第32回卒業証書授与式にあたり、3年間過ごした、この吉備の家庭から巣立っていく、私の1年先輩の卒業生の皆さんの、誇りある未来を心より祝福し、式辞といたします。

【校長室】令和6年度PTA総会・教育講演会について

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本日6月8日の帰省日に合わせて、本年度のPTA役員会・総会を開催し、昨年度の活動報告や、会計収支決算および監査報告も行われ、ここで令和5年度の役員の皆様はご退任となりました。今年度の役員のメンバーが決定、また事業計画や会計収支予算案も承認されました。
昨年度はコロナ禍対応もようやく終わり、文化祭での出店の復活といった大きな動きがあり、本校の活動らしさが復活した年でもありました。昨年度の役員や会員の皆様にはたいへんお世話になり、この場を借りて改めてお礼申しあげます。
今年度の役員・会員の皆様も、積極的な雰囲気で、昨年度に増して取り組んでいっていただけるものと確信しています。
私自身はまだ赴任2年目ですので、この雰囲気に早く慣れて、保護者の皆さんと一緒に、共通の目的である生徒達の成長と幸せを願って、ともに活動していく所存です。
令和6年度のPTA役員・会員・教職員の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

教育講演会は、本校卒業生の阿部 樹里 様にお願いし、ご自身の体験をもとに、心に残る講演を聞かせていただきました、生徒・保護者・教職員は集中してお話を聞いており、たくさんの事を考える貴重な時間となりました。ありがとうございました。
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【校長室】令和6年度 ごあいさつ

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昨年度より引き続き校長を務めさせていただいております難波 徹洋(なんば てつひろ)でございます。遅くなりましたが、年度替わりに当たり、ごあいさつを申しあげます。
吉備高原学園高等学校は、平成3年に創設され、今年度で創立34年目を迎えます。岡山県が施設整備を行い、岡山県と民間で構成する学校法人が運営する全国初の公私協力方式の普通科高等学校であります。
本校の建学の理念は『全寮制による全人教育とコース制による個性尊重の教育』で、『全寮制』という制度により、一つ屋根の下で一つ釜の飯を食べることで、他人のことや自分自身のことを冷静に、人と関わることの大切さを学ぶことができます。本校教育の根幹となる寮生活は、規則正しい生活習慣を身につける絶好の機会です。身につけた生活習慣は、一生の宝になります。
またもう一つの特色は専門コースです。普通科の高校でこの様な専門コースがある事は大変珍しいと思います。この学校の創立にあたり、昭和50年、当時の長野岡山県知事による吉備高原都市構想の中で、「さまざまな能力や資質を持ちながら、既存の学校教育に馴染みにくい若者を、将来社会で活躍できる人材育成をする学校」の設立の構想がありました。その際、教室での座学の授業だけでなく、各人が興味関心のある事や、打ち込める内容を授業に取りれて、「個性尊重の教育」をする為に専門のコースを持つ事になりました。
さて令和6年度は、14の都県から55名の新入生がここ吉備高原に集まり、休学式後、毎日の寮生活に加えて、避難訓練、国立吉備青少年自然の家でのカレー作りと、もう新しい友達と触れ合う行事がありました。
今後とも、本校の伝統と特色ある教育実践を継承しつつ、更なる発展に向けて生徒・教職員一同全力で取り組んでまいりますので、ご家族の皆様、地域の皆さま方、同窓生等の皆さま方には、なお一層のご理解とご支援をお願い申しあげます。
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4月8日  新任式・始業式でのあいさつの概要
新しい先生方・事務の方をお迎えし、そして、みなさんが1年進級して、吉備高原学園高等学校の2024年度が始まりました。2・3年生のみなさん、あらためて進級おめでとうございます。2年生のみなさんは私と同じ、本校2年目に入ります。11日から後輩を迎え、修学旅行などの学校行事を楽しみながら、吉備高原学園高等学校の中核となる取り組みを期待します。そして,3年生のみなさん、高校生活最後の1年が始まります。進路決定に向けて、いよいよカウントダウンが始まりました。
また、民法が改正され、成人年齢が18歳に引き下げられ2年目となりました。今年の誕生日が来ると、クレジットカードや携帯電話、ローンの契約などが自分の意思により結ぶことができるようになります。皆さんも自分自身を守るためにいろんな手法で正しい知識をしっかり身につけましょう。
「壊れ窓理論」
アメリカの最大の都市ニューヨーク市は、凶悪犯罪が多発する治安の悪い都市でした。殺人や強盗事件が頻繁に発生し、日本人観光客も、まちを歩く時は緊張感を強いられたものでした。
そのニューヨークを預かった、ルドルフ・ジュリアーニ前市長は,市長当時、実にユニークな対策を推進しました。それは、まちの落書きを、徹底的になくすこと。凶悪犯罪ではなく、落書きの掃除と取り締まりに、精力を注いだのでした。市街地や地下鉄の落書きを徹底的に消し、落書き犯には厳しく罰則を科すと,不思議なことに、凶悪犯罪も減少。殺人事件は3分の1に、発砲事件は4分の1に、 犯罪件数全体でも6割もの減少が見られました。こうしてニューヨークのまちは、落書きが消えて美しくなると同時に、治安はぐんと向上し、観光客も安心してまちの中を歩けるようになりました。
問題点は、小さいからといって放置しないこと。逆にそういう小さい問題を徹底的に解決することが、大きな問題の解決に結びつく、ということです。担任の先生方に頭髪や服装,アクセサリーなどの指導を受けて,「細かいことにうるさいなあ」と思ったことはあるでしょう。
しかし,先ほどの話にあったように,小さいことを放置することで,もっと深刻な問題が発生し,君たちの将来をもぶち壊すようなことになるかもしれないのです。まじめにしている人にも多大な迷惑をかけます。誰も得をしません。 先生方もそれをわかって,細かいことを注意されるのです。窓の修復に協力してください。いや幸い,本校はみなさんと先生方の努力で,かつてのニューヨークにはなっていませんので。この先、窓を壊さないでください。
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4月11日 入学式での式辞の概要
≪前略≫
ただ、これから親元を離れての寮生活は、いろいろ不安や心配もあると思います。寂しかったり、辛かったり、泣きたい時もあるでしょう。しかし皆さんは、自分自身の為に一歩を踏み出し、頑張ろうと全国から同じ目的を持って、この吉備高原に集まりました。さあ、どの人にとっても、これからが始まりです。力強く歩みだしましょう。
さて、みなさん。これからの人生の成功を決めるものは何だと思いますか。みなさんの夢を実現させるものは何だと思いますか? 抜群の運動神経の良さでしょうか、持って生まれた知能指数の高さでしょうか?
iPhoneで有名なアメリカアップル社の創業者のスティーブジョブズ。みなさんも名前を聞いたことがあるかもしれません。彼はこれまで、コンピューターの常識を覆す製品を次々に開発・発表し、世界を変えた男といわれています。彼には類まれな知能指数があったのでしょうか?
実は、彼の高校の成績は平均的なものでした。しかも、大学も一年で中退しています。
バスケットボールの神様といわれたマイケルージョーダン。NBAの試合で、バスケットボールのスーパープレーを連発していた彼も、高校二年生のときは自分かいた高校の代表メンバーにすら選ばれず、泣きながら家に帰ったというエピソードがあります。では、スティーブージョブズ、マイケル・ジョーダンはどのようにして世界的な成功者となったのか。彼らには「GRIT」があったからです。
「GRIT」とは何か。「GRIT」を日本語に訳せば、「やり梭く力」です。スポーツや科学や経済などあらゆる分野で成功者となっている人物を研究した結果、彼らには共通してこの「やり抜く力」があるということがわかってきたのです。「やり抜く力」とは、目標に向かって一直線に進み、最後までやり遂げる情然と忍耐です。また、それは、最悪な状況下でも、強い覚悟を持って戦い抜く強靭さでもあります。
「やり抜く力」のいいところは、生まれつき持っているものでなく、これからでも獲得できる点です。ですから、今まで、三日坊主だなと思ってきた人でも、今日からこの力を強くしていくことができます。
さらに朗報なのは、何かを全力で成し遂げ、一旦「やり梭く力」を持つと、他の新しい物事の習得にもその力が発揮されや苦すくなります。
部活動のしい練習をやり抜いてきた人は、同時に学校の成績も高いという現象。私はよく見てきました。「やり抜く力」が他の知識や能力の獲得にも影響を与えているいい例です。逆にいうと、一つもやり抜いたことのない人は、これからどんなこともやり抜くことはできません。「やり梭く力」を獲得してこそ、みなさんの夢の実現や人生の成功は保障されます。
「やり拔く力」。でも、どうやって、粘り強く練習したり、挫折せずに課題を継続することができるようになるのでしょうか。
1.まず好きなことから始めること
2.計画的で高みを目指寸練習をすること
3.やがて苦しくなくなる瞬間が来ることを知ること
この三つを心掛けて、ここにいる全員が「やり抜く力」を獲得していってほしいと願っています。
最後になりましたが、ご家族の皆様、お子様たちが新しい学校で自分の道を見つめ、自分の足で歩き始めようとする今この時を大切にしたいと強く思います。教職員も皆、同じ気持ちでこの時を迎えています。
2022年4月の法改正で、三年後の卒業時には成人となり、様々なことに自らの責任が問われることに直面するようになります。選挙権のみならず、新成人としての責任を問われる、そんな大きな時代のうねりの中で、一人で人生を歩いていかねばならない人たちです。自分で考えるべきところは自分で考えさせ、するべきことはさせ、一つ一つ、大人への成長を願い、適宜、適切に、過干渉にならずに支えていただきたいと思います。
お子様が困難を経験することを避けてはいけません。波風から守るのではなく、波風にさらされること、失敗を恐れずに進むこと。波風の体験の中から、自分を含めて人の弱さを知り、人を愛することを覚え、そして逆に逞しさを獲得していくものです。本校の教育や寮生活も、この精神に立っています。
ご家族の皆様と学校と、二人三脚で進みたいと思います。お子様の様子に心配なことがあれば、遠慮なく担任にご相談いただければと思います。
入学式

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4月20日 新入生歓迎会
≪前略≫
さて、英国には、パブリックスクールとよばれる、全寮制の男子私立学校があり、イートン校、ハロー校、ラグビー校などが有名であり、起源は14世紀にさかのぼり、リーダーとなるべき立派な紳士の養成を目的とし、多くの生徒がケンブリッジ、オクスフォードなど名門大学に入学するそうです。最近は女子も入学できるパブリックスクールもでき、日本にも日本校ができるようになり、人気もあるようです。
「いわゆる一つ屋根の下で一つ釜の飯を食うことが、教育上、人間修行の上にどんなに意味深いものであるかを知っている。多数の人々と一つ釜の飯を食ってみると、他人もわかり自分自身もわかり、ひとづきあいというものがわかってくるはずである。」
日本でも戦前の旧制高等学校は全寮制であり、学生同士の切磋琢磨し、人格を高め、教養を深めることにより素晴らしい青春時代を過ごし、多くのりっぱな人が育っていきました。
寮生活は、社会で必要な規則正しい生活習慣を確立する絶好のチャンスです。身に付いた生活習慣は、一生の宝となります。本校の33年の寮の良き伝統をしっかり引き継いで、寮生の仲間と共に、規則を守り、充実した寮生活を送って下さい。
新型コロナ感染症のために、昨年度までは、体育館で昼間の時間に行っていましたが、新型コロナも扱いが変わり、今年度から寮行事として、ここ寮の食堂で夜の時間に行うことができるようになりました。
この歓迎会は、先輩達が1年生の皆さんへ、「頑張れよ」とこの日の為に練習を積んで、準備してくれました。新入生は、その気持ちを理解し、しっかりと受け止めてあげてください

 

【校長室】令和5年度 表彰式・後期終業式(修了式)・退任式

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3月8日には令和5年度を締めくくる、表彰式・後期終業式(修了式)・退任式が行われました。
後期終業式(修了式)での話と退任式での退任される方への感謝のことばを掲載します。

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後期終業式(令和5年度修了式)

卒業式・学年末考査も終わり、本日終業式・修了式を迎え、令和5年度も終わろうとしています。1年間、お疲れ様でした。はじめに、表彰式がありましたが、賞を獲得した者はもちろん立派ですが、この賞は、生徒のそれぞれが努力し、仲間と切磋琢磨した結果ですので、改めて皆さんの頑張りを称えたいと思います。
さて、先日の卒業式は、厳粛な中にも感動的な卒業式で、皆さんの心のこもったご協力の下、無事に31期生を、それぞれの未来に向けて送る事ができました。あるご来賓の方から「厳粛な中にも温かさを感じる立派な卒業式だった」と、お褒めのことばをいただきました。
これは、卒業していった3年生の姿が素晴らしかったわけですが、それに加えて、1、2年生の皆さんが、力強く支え、心を込めて送り出してくれたおかげでもあります。
31期生も自分を変え、未来につなぐため、本校に入学してきました。3年間には辛かった事や苦しかった事もいっぱいあったと思いますが、大切な仲間と、共に励まし合い支え合って、それらを一つずつ乗り越えてきました。だから、あのような感動的な卒業式になったと思います。昨日の感動は一生忘れる事はないと思います。

出典:相田みつお 今週のことば https://english.mag2.com/mistuo/mitsu0009.html

出典:相田みつお 今週のことば
https://english.mag2.com/mistuo/mitsu0009.html

今回は修了式にあたり、詩人であり、書家でもあります私の好きな相田みつおさんの作品集のタイトルにあることば「雨の日には雨の中を 風の日には風の中を」を紹介します。

雨の日を、天気のいい日と比べて、「悪い日」だと思う、人間中心の考えをやめること。雨の日には、雨を、そのまま全面的に受け入れて、雨の中を雨と共に生きる。風の日には、風の中を、風といっしょに生きてゆく。特別なことではない、ごくあたりまえの生き方のことです。
これは、常に前向きで、積極的に生きるということです。そして、この場合の、雨や風は、次から次へとくる人間の悩みや迷いのことです。
たとえば入試当日は、どんな天気がいいですか?
入試で一番大切なのは、「自分の力を出し切る」ことだと思います。そのためには、雨だろうが、雪だろうが、大風の日だろうが、それを、想定しておくことが必要です。
また、アクシデントが起きたとしても「落ち着いて、 私は大丈夫」と言い聞かせることだと言われています。
さぁ、平常心を保つ訓練をしてみましょう。加えて、「私はここまで自分なりによくやってきた」 と自分自身を肯定的にみてください。長つづきできるガマン、それが、『雨の日には雨の中を 風の日には風の中を』の生き方です。むきにならず、あたりまえに生きることが大切ですって言ってます。
令和5年度、1年間に学ぶべき学習の修了を認めるのにふさわしい一人一人の成長ができたと思います。1年生83名、2年生93名、令和5年度の修了をここに認めます。よく頑張りました。
最後に、春休みには,病気やけがに十分注意をして過ごし,始業式に再び皆さんにお会いするときは、1学年ずつ進級し、新たな学年の始まりです。しかし、心配はいりません。これまでみんなで創ってきた財産は一人一人の中に、しっかりと残っています。それを土台に、自信と希望をもち、令和6年度に立ち向かって行きましょう。
それでは、これをもって、吉備高原学園高等学校 令和5年度の閉幕です。1年間指導に当たってくださった先生方、ありがとうございました。

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退任式でのことば

勤務年数の長短はありますが、本校の教育活動に貢献されたご苦労をねぎらい、感謝の意を表したいと思います。
吉備高原学園高等学校をこのように立派な学校にすることができたのは、みなさん方が、生徒たちのために、そして、学校のために、情熱を傾けて、献身的にお仕事をしてくれたお陰です。たいへんお世話になりました。
私たちも、先生方が残してくださいました功績をしっかりと引き継ぎ、本校をもり立てて頑張っていきたいと思います。
今日は、6名の方とのお別れの式です。今日で、吉備高原学園高等学校で会うことは最後の日となります。
生徒の皆さん、今日のこの日、そして、先ほどの先生方のお別れのことばをしっかりと心に刻んでおいてください。本当にありがとうございました。

 

【校長室】令和5年度 第31回卒業証書授与式を終えて

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本日、第31回卒業証書授与式を挙行いたしました。
卒業生、在校生と多くの卒業生のご家族・ご関係者、ご来賓の皆様に参列いただき、厳粛かつ盛大な式になりました。
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79人の卒業生に卒業証書を渡し、予期せぬトラブルに見舞われた校長式辞、記念品贈呈と、初めての経験でした。
記念品贈呈では皆様方からの温かいお志を賜り、これからの新しい形の教育に必要なICT機器の購入など、今後の教育活動に有意義に活用させていただきます。誠にありがとうございます。
終了した今は、肩の荷が下りたのか、ほっとしています。
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最後の卒業生による「感恩の儀」では、ご来賓、教員、在校生、そして、ご家族の方々への感謝のことばがありました。
新型コロナ感染症の制約を多く受けた高校生活でしたが、そんな時を教室と寮で共に歩んできた生徒、かかわった教職員の思いがあふれた式典となりました。
第31期卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。ご家族の皆様、お子さんの今後のご活躍と皆様方のご家庭の繁栄を心からお祈りしております。

【校長室】新年のごあいさつ および 休み明けHRでの話

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新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
旧年中は、本校教育活動に対しまして、ご理解ならびにご協力を賜り、誠にありがとうございました。厚くお礼申しあげます。

新年のあいさつに先立ちまして、本年1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする能登半島地震におきまして、生徒への話の中でも触れておりますが、ご家族、ご親戚、ご友人等、関係者の方に被災された方がおられましたら、心からお見舞い申しあげ、1日も早い復興をお祈りしております。

本年も、保護者の皆様をはじめ、関係者の皆様におかれましては、これまでと同様に本校の教育活動へのご理解いただきますとともに、今後ともご支援ならびにご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

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以下、校長の話(放送による)
皆さんお帰りなさい。
そして新年あけまして おめでとうございます。今日は放送で休み明けのお話をします。
その前に、年始めに多くの人や物を奪った、石川県能登地方を震源とする地震について、犠牲となられた方々に、謹んでお悔やみを申しあげます。生徒の皆さんの、家族、親戚、友人などの関係者に被災された方がいらっしゃれば、心からお見舞い申しあげます。被災地ではいまだに余震が続き、行方不明者の救出も、避難所への物資の供給も、思うようにいかず、不安な日々が続いていることでしょうが、一日も早い復興を、こころよりお祈りいたします。
さて、2年生は4月から最終学年になり、進路決定の大切な1年が始まります。1年生は助走期間を終えて中堅学年を迎えます。ともに、卒業後の進路を意識して勉学に励んでください。

私は,64年生きてきて,「今まで歩んできた道は正解だったのか」と自問自答することが何回もありました。でも、ある人の詩を読んで,自分を信じ,一生懸命に歩いて行かんといけんと考えました。気持ちが新たな今日は、その詩を紹介します。
「パナソニック」という会社を知っていると思いますが、前は「松下電器」という社名でした。その会社は、テレビやデジタルカメラ、パソコンやカーナビ、さらに冷蔵庫や洗濯機等の家電商品など、電気関係の仕事を行っている会社です。創業者は有名な松下幸之助という人です。彼は、苦労しながら小さな電気関係の会社を興し、一代で世界的な企業「パナソニック」を創り上げました。
彼が話す成功の秘訣とは

①貧乏だったこと
②学歴がなかったこと
⓷体が弱かったこと
で、それらをマイナスの要因にはしませんでした。
彼の経営哲学は、の
ちの多くの日本企業の経営者たちに影響を与え、「ユニクロ」で知られる柳井正、ソニーの創業者、盛田昭夫、ソフトバンクの孫正義など、松下幸之助から多くを学び成功をつかんだ経営者です。

私が折れそうになった時に力をもらった、松下幸之助翁の「自分には自分に与えられた道がある」という詩です。

自分には自分に与えられた道がある
どんな道かは知らないが、他の人には歩めない、
自分だけしか歩めない、二度と歩めぬ、かけがえのないこの道
広いときもある、狭いときもある。登りもあればくだりもある。
坦々としたときもあれば、かき分けかき分け汗するときもある。
この道が果たしてよいのか悪いのか、思案にあまるときもある。
慰めを求めたくなる時もある。
しかし、所詮この道しかない。
あきらめろというんではない。
今立っているこの道。今歩んでいるこの道。
ともかくこの道を休まずに歩むことである。
自分だけしか歩めない大事な道。
自分だけに与えられている、かけがえのない道
他人の道に心を奪われ、思案にくれて、たたずんでいても、道は少しもひらけない。
道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。
心を定め、懸命に歩まねばならぬ。
それがたとえ遠い道のように見えても、休まず歩む姿からは、必ず新たな道がひらけてくる。深い喜びが生まれてくる。

自分の道は自分だけしか歩めないし、他人が望んでも歩むことはできません。困難な道や時には窮屈な道があるかもしれませんが、他の道を選ぶことも逃げ出すこともできません。自分自身で歩まねばなりません。
自分の道を自分の意思で歩んでほしいと思います。
さあ、これからの学校生活は寒い時期を迎えますが、健康管理をしっかりして、夢や目標に向かい、それぞれの学年の仕上げをしっかりしていただきたいと思います。

【校長室】令和5年度 第33回同袍祭(どうほうさい)を終えて

吉備高原学園高等学校のウェブページKIbi Log【校長室】をご覧いただきありがとうございます。

11月3日の文化の日に行われた、同袍祭(どうほうさい)一般公開は、4年ぶりに保護者の方やゲストを迎えて、吉備高原学園高校生の力を感じた、とても素晴らしいお祭りでした。
演劇や演奏、演武に展示、模擬店と、形は違えど、仲間との協働活動により、短い時間で準備をして、文化祭を迎え、りっぱに終えることができました。
「わかまつ賞」等の被表彰者たち、おめでとうございます。結果ももちろん大事ですが、ここに至ったプロセスこそが今後の成長に大きく関わっていきます。
毎日の授業や部活動はもちろんですが、文化祭のような学校行事において成長できるのが通信制にはない全日制の学校の醍醐味です。生徒のみなさんが自らつくりあげた、伝統ある質の高い同袍祭をこれからも楽しみにしています。
インフルエンザによる準備の短い期間で、素晴らしく仕上げた同袍祭、見事でした。生徒の皆さん、指導された先生方、PTAで出展された皆さん、感動をありがとう!*****************************************************************************************************************************
【校長あいさつの概要】
〇閉会式(11/3)
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本日は、本校の文化祭にお越しいただき、素晴らしいひとときを共有していただき、心より感謝申しあげます。
文化祭は、学校の一年の中でも特別な瞬間の一つです。
生徒の皆さんは、この文化祭で、日頃の授業では身に着けることが困難な、協働作業による、リーダーシップ、創造性、そして責任感を学び、成長しました。これらの経験は、社会へ出ての仕事や、進学先での研究など将来に向けて非常に価値あるものでしょう。
あと、手前味噌ですが、本校の教員について、インフルエンザが蔓延する中で遅れ気味だった準備を、生徒たちをしっかり指導し、サポートし、励まし、文化祭が円滑に進行するように尽力いたしました。教員を管理・監督する立場として、本当に誇らしく思います。ありがとうございました。
これで文化祭が終わり、祭りの後というものは、さみしいものです。このむなしさを更なる成長への一歩にして欲しいと願っています。お疲れ様でした.

閉会式

【校長室】後期が始まりました

吉備高原学園高等学校のウェブページをご覧いただきありがとうございます。

タイトルの通り、帰省日を終えて、10月8日に生徒たちは寮へ帰ってきました。
吉備高原は、朝夕は、さわやかというよりも少し寒いくらいの気候となりました。

校長はこの日は朝から地元で開催された「第35回岡山吉備高原車いすふれあいロードレース」という、車いすランナーと一般のランナ-が同じコースを一緒に走る、全国でも珍しい大会の出発式に招かれて、参加しました。
吉備高原総合リハビリテーションセンターで行われた出発式に出席し、その後レースの応援をしていて感じたことですが、今でこそ、ここ日本でも”ダイバーシティ(多様性:人々の性別、年齢、国籍などの違いを尊重し、個性を活かす考え方)&インクルージョン(包括・受容: これらの多様性を組織内で受け入れ、活用するプロセス)”が重視される世の中に少しずつですが変わってきていますが、前述のように、この大会は、当初から車いすを使用するランナーと一般のランナーが同じ日に同じコースを走行していて、時代の先取りをした大会が、吉備中央町で行われていることに、深く感動をいたしました。

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午後からは、この10月より、新たに本校の仲間に加わった方のための「10月転入学式」が厳粛に行われ、「入学許可」と「式辞」をさせていただきました。早く本校の環境に慣れて、頑張ってほしいです。

最後は、16時45分からの後期の始業式です。
校長の話の中で、ノーベル賞に関して医学・生理学賞受賞の2人の他に、実は日本人が3人目として入っていた可能性があったという内容でした。(詳しくは下記の概要をご覧ください。)
その方の口癖が「Y・M・W」であったそうで、生徒には「何の略か自分で考えて」と言って、正解を言いませんでした。そのあとで、何組かの生徒が、聞きに来てくれました。
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【校長の話の概要】
皆さんお帰りなさい。始業式にこのようなあいさつをするのは、初めてです。帰省期間どの様に過ごしましたか?
3年生は、この学園での生活も3か月を切り3年間の総仕上げの大切な時期になります。終業式でも言いましたが、内定をもらった人もそうでない人も、頑張ってきた結果として、また自分の夢や将来の目標に向かい、最後まで全力で頑張ってください。
今日から後期が始まりました。
今朝は、この吉備高原の大きな行事の一つである第35回車いすふれあいロードレースが、行われました。
この大会は、全国でも珍しい、車いすと一般のランナ-が一緒に走る大会で、有名選手も招待選手として招かれています。ちなみにこの大会のスタ-タ-は本校の永易先生が責任者で、生徒も何人か、ボランティアで参加してくれました。お疲れ様でした。
さて、先日今年のノーベル賞受賞者が発表されましたす。生理学・医学賞を受賞した2名の一人は女性でカタリン・カリコさんといいます。
受賞理由は、みんなも注射したことがあるかもしれませんが、新型コロナウィルスに対するワクチンの実用化に貢献したというものです。新型コロナウィルスに対するワクチンは、人間やウィルスの遺伝情報の一部であるmRNA(メッセンジャー RNA)を、人工的に設計したものを注射して、体内で狙い通りのたんぱく質ができると、治療やワクチンとして使えるという技術を利用しています。彼女たちの発見により、新型コロナウィルスの世界的大流行が始まってわずか11ヶ月でワクチンの実用化が実現できたのです。
実はこの2名のほかに、3人目の受賞者になったかもしれない、日本人がいました。「いました」といったのは、その方は、昨年10月に81歳で亡くなられた、古市泰宏さんという方です。今回の2名の発見した技術を使っても、以前に古市さんがの発見した技術を使わないと、mRNAはワクチンとして機能できないそうです。
実際、新型コロナウィルスに対するmRNAワクチンは、カリコさんらの技術に加え、古市さんの技術も使われているそうです。2021年ごろ、カリコさんたちがノーベル賞受賞が有力視され始めたころ、古市さんにすい臓がんが見つかって、受賞の発表を知ることなく10月8日に亡くなられました。
 「偉大な研究者なのに、若い人にも分け隔てなく接する方だった」古市さんの口癖は、「Y・M・W」だったそうです。DAIGOさんのようですが、何の略かわかりますか? わからない人は、聞きに来てください。
若い研究者には「だれもやってない、言ってない、新しいことに挑戦するように」言い残されたそうです。
さて、来月3日には本校にとって体育祭に並び、大きな行事である文化祭が開催されます。これから文化祭に向けて準備等大変ですが、体育祭同様、みんなで力を合わせ思い出に残る盛大な文化祭にしていただきたいと思います。
今日からの後期も、自分なりに目標を持って精一杯頑張ってください。
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【校長室】前期終業式

吉備高原学園高等学校のウェブページをご覧いただきありがとうございます。

4月8日に始まった令和5年度も,今日で前期が終わりました。3時間めに,前期終業式が行われました。
生徒たちは,明日の帰省日後、7日間の帰省期間となります。10月8日(日)帰寮して、翌9日(月)から後期が始まります。
2年生は研修旅行中のため、1,3年生が体育館に集合し、前期の締めくくりを行いました。
校長の話の後、校歌を歌い、終業式が終了しました。
その後、集会に切り替えての、教務課長、進路指導課長からの話を、真剣に聞いていました。

生徒たちにとって、どのような前期にだったでしょうか??
授業や学校行事、寮生活など多くの事がありましたが、生徒それぞれが考え、挑戦できた前期だったのではないかと思います。
私も学校行事では、初めての体験ばかりで、戸惑うことばかりでしたが、生徒たちの素晴らしい活躍が新鮮に感じた半年間でした。
帰寮後の後期も様々なできごとが待っています。一つ一つ丁寧に、全力で「挑戦」してください!!

ご家庭の皆様、半年間、お世話になりました。
帰省期間、よろしくお願いいたします。

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校長の話の概要
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8月のまだ暑い中、帰寮して5週間が経ちました。今年の夏は、気象庁が過去126年で、”最も暑い夏”だったとの発表があり、9月になっても、まだまだ暑い日が続いていまが、ここ吉備高原には爽やかな風が吹き始めました。
先日は、大きな行事である体育祭が皆さんのおかげで無事に終わりました。色組に別れ、みんなで「心をつなぎ」、みんなで「力を合わせ」、一つの目的に向かい精一杯努力しました。私も、初めて見せていただき、とっても感動を覚え、「One Team」はぴったりのテーマだったと思いました。
さて、1年生は、学校生活も半年が過ぎ、この間初めての寮生活など、とてもたいへんだったと思いますがよく頑張りました。自分で自分をほめてあげてください。皆さんは一歩を踏み出し確実に成長しました。
2年生は、現在修学旅行中ですが、きっと素晴らしい体験をお土産に帰ってくるでしょう。16:00過ぎに、岡山空港へ迎えに行きます。
3年生の方は、この学園での3年間の総仕上げとしての進路決定を迎えています。 進学先や就職先からすでに内定通知が届いた人もいるようです。おめでとうございます。しかし、多くの人はこれからが大切な時期になります。3年間頑張ってきた成果として自分の夢や将来の目標に向かい、最後まで全力で頑張って頂きたいと思います。1年生も、先輩の進路に関して、しっかりと応援をしてあげてください。次には自分の番がやってきます。
最後に、この度の帰省でも皆さんを支えてくれているご家族の人に、感謝の気持ちを持って、帰省中は、自分でできることを実践してください。この帰省期間を有意義に過ごしてください。

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