初めての卒業式

吉備高原学園高等学校 第20回 卒業証書授与式が3月2日(土)に挙行されました。
4月に赴任し、初めて本校での感動的な卒業式を経験し、感激で胸がいっぱいになりました。
卒業式の様子は、歴代の校長先生からもお聞きはしていましたが、本当に素晴らしい式典でした。
本校には人間関係を始め何かにつまずいき、不登校を経験した生徒達が7~8割在学しており、
「全寮制による全人教育とコース制による個性尊重教育」を建学の理念として、師弟が生活を共にする全寮生活を通じ「豊で逞しく挫けない心」の育成と、多彩な専門コースにより「個性の開花」に重点を置いて取り組んでいます。
本校では、「退寮式」と「卒業式」の二つの大きな卒業行事があります。
寮生活は、親元を離れ、辛かった事も苦しかった事も沢山あった事と思います。
しかし、この三年間の寮生活で、寝食を共にする先生や仲間に支えられ、励まし合い、力を合わせ、それぞれの将来に向かって確実に一歩を踏み出し、そして大きく逞しく成長してきました。
寮生活は、学びの場でもあり、成長の場でもありますが、家庭としての安らぎの場でもあります。卒業式を明日に控え、この吉備高原の家庭から旅立っていく最後の夜に、全校生徒・教職員・保護者の皆さんで、三年生を送る退寮式はとても感動的でした。
また卒業式では、3年間の出来事が走馬燈のように脳裏を駆けめぐり、送辞・答辞の際には、卒業生だけでなく、来賓の皆様方や、教職員を始め、保護者在校生からも会場のあちらこちらで、すすり泣きの声が聞こえてきました。
式の中で生徒代表が「あの子は不登校の子」とは二度と言わさないと力強く言った言葉が胸に深く残りました。