吉備高原にも冬に別れをし、だんだんと春を迎えつつあります。
私も校長として、1年生を卒業し2年生になろうとしております。この1年はただ時が過ぎるのが早く、見守るだけに終わったような気がしております。
本校の生徒達も、春休みで全員が帰省し、家族の待つ家に帰りました。生徒のいない学校は非常に寂しいですが、生徒の皆さん一度しかない高校生活をしっかり足を地につけて自分の将来について、少しでいいですから考えて行ってください。
4月には、みんなの元気な顔が見れることを楽しみにしています。
月別アーカイブ: 2013年3月
初めての卒業式
吉備高原学園高等学校 第20回 卒業証書授与式が3月2日(土)に挙行されました。
4月に赴任し、初めて本校での感動的な卒業式を経験し、感激で胸がいっぱいになりました。
卒業式の様子は、歴代の校長先生からもお聞きはしていましたが、本当に素晴らしい式典でした。
本校には人間関係を始め何かにつまずいき、不登校を経験した生徒達が7~8割在学しており、
「全寮制による全人教育とコース制による個性尊重教育」を建学の理念として、師弟が生活を共にする全寮生活を通じ「豊で逞しく挫けない心」の育成と、多彩な専門コースにより「個性の開花」に重点を置いて取り組んでいます。
本校では、「退寮式」と「卒業式」の二つの大きな卒業行事があります。
寮生活は、親元を離れ、辛かった事も苦しかった事も沢山あった事と思います。
しかし、この三年間の寮生活で、寝食を共にする先生や仲間に支えられ、励まし合い、力を合わせ、それぞれの将来に向かって確実に一歩を踏み出し、そして大きく逞しく成長してきました。
寮生活は、学びの場でもあり、成長の場でもありますが、家庭としての安らぎの場でもあります。卒業式を明日に控え、この吉備高原の家庭から旅立っていく最後の夜に、全校生徒・教職員・保護者の皆さんで、三年生を送る退寮式はとても感動的でした。
また卒業式では、3年間の出来事が走馬燈のように脳裏を駆けめぐり、送辞・答辞の際には、卒業生だけでなく、来賓の皆様方や、教職員を始め、保護者在校生からも会場のあちらこちらで、すすり泣きの声が聞こえてきました。
式の中で生徒代表が「あの子は不登校の子」とは二度と言わさないと力強く言った言葉が胸に深く残りました。